精神障害者手帳の3級に落ちた。判断基準はどうなってるの?

      2019/11/27

精神障害者手帳は診断書を書く医師によって取得出来たり、出来なかったりします。

3級程度の障害を持つ方は手帳をもらえないこともあり、その事で障害者雇用枠での就労のチャンスを逃すことにもなります。

しかし手帳がなくても就労につながる道筋もあるようです。

手帳をもらえるかどうか、その判断基準はどうなっているんでしょう。
さっそく調べていきましょう。

精神障害者手帳とは

精神障害者手帳、正確には「精神障碍者保健福祉手帳」といいます。

精神の障害がある事を認定するという役割を持っていて、手帳を持っていればさまざまな優遇が受けられます。

  • 公的な援助を受ける
  • 障害者枠で就労する

こういった事は手帳がないと出来ません。

対象疾患

精神障害者手帳交付の対象疾患の多くは

  • 統合失調症
  • 双極性障害
  • うつ病
  • てんかん

こういった病気ですが、生活に大きな支障があると見なされればどんな病気でも対象になります。

申請すれば必ず交付してもらえるか?

医師の診断書をもとに各自治体の精神保健福祉センターという専門機関が審査をしますが、手帳申請には該当しないという判断もあるので不承認になる場合もあります。

有効期限

有効期限は2年間。期限が切れる前に更新手続きをします。
有効期限内に更新をしないと再申請が必要になるので注意が必要です。

病状によっては更新時に2級から3級になるなど等級が変わることもあります。

更新による審査で3級から落ちることも

更新による審査で3級だった人が障害認定されなくなる場合もあります。
障害認定されなくなるとそれまで受けられていた「障害者割引」「税金の控除」が受けられなくなってしまいます。

携帯電話料金の割引などもなくなってしまいますね。

障害年金との関係

障害者手帳と障害年金とはまったく別のものです。

手帳の更新で3級から落ちたといって、それまで障害年金3級を受給していたものがなくなるわけではありません。

取得するデメリット

手帳を取得することで公的援助を受けられるなどのメリットはたくさんありますが、デメリットといえるようなものはありません。

しかし障害者手帳を持つということをどう受け止めるかによってはデメリットと感じる場合はあるようです。

「自分の病気は治せる病気ではあるが手帳による福祉のサポートを受ける方が楽に生活出来る。」
という考えで、治療に積極的になれない人もいます。

自分を障害者と認めたくない、だから手帳はいらない。という意見も人もいます。

強いてデメリットを言うなら申請して承認されなかった場合、診断書を書いてもらったお金5,000円程度が無駄になってしまいます。

 

手帳があれば障害者雇用枠で仕事に就ける

1級はもちろん、2級でも一般企業での就労は難しいと思います。
しかし3級程度の精神障害で病状が安定している方なら一般企業の障害者雇用枠で就労出来る機会は多いです。

障害者雇用枠とは。
障害者雇用促進法によって一定以上の従業員数がある企業は一定以上の障害者を雇用する義務があります。
2019年10月現在、従業員が45.5人以上いる民間企業の雇用率は「2.2%」
従業員全体に対して「2.2%」の障害者雇用枠があります。
従業員を45.5人以上雇用している企業は、障害者を1人以上雇用する義務があるのです。

とくに2018年からは、法廷雇用率達成にそれまではされていなかった精神障害者の雇用もカウントされるようになりました。
そのため精神障害者の雇用率自体も伸びてきています。

さらに「ショートタイムワーク制度」を企業が導入する事でフルタイムで働けない精神障害者でも障害者雇用枠での採用もされるようになってきました。

「ショートタイムワーク制度」
週20時間未満の労働時間、たとえば「1日4時間で週4日間の勤務」などでも採用する制度。

→ソフトバンクが主導する「ショートタイムワーク制度」

 

障害者雇用枠での就労には手帳が必要

一般企業の障害者雇用枠で就労するには障害者手帳が必要です。

企業が法定雇用率を満たすためには障害者手帳を持っている人を雇用しなければいけないんです。

障害者雇用枠での就労には手帳が必要なのは知ってる。だから3級に落ちて手帳がもらえなくて困ってるんだよ。このままじゃ障害者枠で雇用してもらえないからね。

そうですよね。
病状が安定している3級程度の障害を持つ人は手帳があれば障害者雇用枠での就労にチャレンジ出来ますからね。

どうしたら手帳がもらえるか、こちらの記事が参考になるかもしれません。

就労移行支援所の利用

すぐに就労出来る状態でなくても就労移行支援所に通って就労の準備が出来る

病状が安定してなく毎日働ける状態にないという人は就労移行支援所に通って体調の管理、ビジネススキルの習得をしてみるといいかもしれません。

就労移行支援所ではパソコンの使い方、コミュニケーションの取り方など、ビジネスに必要なスキルを身につける事が出来ます。

体調によって通える回数を調整出来るので無理のない通い方をして徐々に仕事が出来る状態にもっていきましょう。

就労移行支援所は現在手帳を持っていなくても申請をしている状態であれば利用する事が出来ますよ。(医師から精神障害の診断をされている人なら利用可能。ただし障害者枠での就労をするのには手帳は必要です。)

手帳がなくても就労につながる道筋

「身体・知的・精神障害者に該当せず、手帳を所持しない発達障害者・難治性疾患患者・高次脳機能障害者等の雇用支援に関して検討することを目的とした研究」によると

資料:→手帳を所持しない障害者の雇用支援に関する研究

手帳を持っていない障害者を対象としている「発達障害者雇用開発助成金」「難治性疾患患者雇用開発助成金」というものがあります。
これらの助成金が出ることで手帳を持っていない障害者を採用する企業もあるのです。

これにつていは現在調査中です。今後加筆していきます。

精神障害者手帳の等級

精神障害者手帳は3段階。重い順に1から3までの等級があります。

どうやって等級判断をしているのか

等級の目安

等級の目安は次のようなものです。

1級

他人の援助がなければ生活に必要な事が出来ない状態。
着替え食事(作るのではなく食べること)、お風呂など体を清潔に保つことなど、
ひとりでは日常生活が出来ず、寝たきりのような状態。
病院に一人で通院出来る人には1級はいません。

2級

基本的な日常生活はひとりで出来るが、就労は困難な状態。
一人で外出は出来るが、誰かの助けや助言が必要になる場合もある。

3級

日常生活、社会生活にある程度、支障がある。
ひとりで生活は出来るがストレスがかかると出来なくなることもある。

障害者手帳3級の方は企業の障がい者枠で就職していることもあります。

もっと詳しく知りたい方はこちら↓を参考にしてください。
精神障害者保健福祉手帳障害等級判定基準

 

判断材料は医師による診断書

申請した人がどの等級になるのかというと審査自体は各自治体の精神保健福祉センターという専門機関が行っています。

しかしその審査は診断書を元に審査されるので、診断書を書く医師の判断が大きいわけです。

あなたが3級の審査に落ちたのなら原因の80%は医師の書いた診断書によるものでしょう。

医師が障害者手帳を交付するほどの症状ではないと判断したら診断書は書いてもらえません。

重要視されるのは生活の実態

診断書は医師によるあなたからの聞き取りで作られていきます。
しかし医師はあなたの生活を細かく把握しているわけではありません。

正確な診断書を書いてもらうためには困難な生活の実態を細かくアピールする必要があるのです。

 

 受けられるサービスの違い(税金の控除)

●一般障がい者
●特別障がい者
●同居特別障がい者

受けられるサービスとしては2級、3級はあまり違いなく一般障がい者としての税金の控除があります。

しかし1級は特別障がい者として公的な控除額はまったく違います。

同居特別障がい者という区分もあり、控除額はさらに多くなります。

同居特別障がい者とは

特別障害者である控除対象配偶者や扶養親族で、あなたや配偶者、生計を一にする親族のどなたかとの※同居を常としている方。
※老人ホームなどへ入所している場合は、同居を常にしているとはいえません。
引用元:国税庁https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki2017/a/03/order3/yogo/3-3_y08.htm

税金の控除:税金の対象となる金額から控除分を引いたものから税金を計算する。

例)所得税の対象となる金額が60万円あった場合一般障がい者であれば27万を引く。
残り33万円にに対して課税される。

(60万円ー27万円)x 税率=納める所得税(1万6,500円)
所得税の税率:195万円以下は5%

所得税控除額

一般障害者 27万円
特別障害者 40万円
同居特別障害者 75万円

住民税控除額

一般障害者 26万円
特別障害者 30万円
同居特別障害者 53万円

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精神障害者手帳申請の条件

手帳の申請をする条件として初診日から6ヶ月を経過していることが必要です。

ある程度の期間、症状が継続しているということを証明するためです。

注意点は6ヶ月間通院しているのが条件だということ。

たとえば5ヶ月で通院をやめて半年後にまた通院を始めたら、またそこから6ヶ月経過しないとだめです。
6ヶ月以上通院していて症状が継続しているということを証明しなければいけないんです。

極端なことを言うと5ヶ月で通院をやめて、あいだをおき、また通院を始めて5ヶ月でやめる。
これを10年続けていても精神障害者手帳申請の条件は満たせません。

精神障害者手帳の申請手続き

 

主治医による診断書の作成

障害者手帳の申請には主治医による診断書が必須なのですが、主治医が手帳の申請に該当する病気だと判断しなければ診断書は書いてくれません。

生活が困難で手帳が必要なんだという事を伝えて相談にのってもらいましょう。

診断書の内容

診断書の内容は

  • 適切な食事摂取
  • 身辺の清潔保持および規則正しい生活

こういった項目に対して

  • 自発的に出来る
  • 自発的に出来るが援助が必要
  • 援助があれば出来る
  • 出来ない

という4段階で評価をしてそれぞれにコメントを書いていきます。

書類の提出

必要な書類

●申請書:区町村窓口(福祉事務所や福祉担当課)でもらう。
●診断書(精神障害者保健福祉手帳用)または障害年金証書の写しなど
● 顔写真(タテ4センチ×横3センチの場合が多い)
●マイナンバーがわかるもの(個人番号カードか、通知カード+運転免許証やパスポートなどの身元確認書類)

これらを役所の障害担当の窓口に提出します。

障害年金を受給している場合

すでに障害年金を受給している人は医師の診断書ではなく次のもので申請が出来ます。

  •  障害年金証書の写し
  •  直近の障害年金振込通知書
  •  障害年金支給者に照会するための同意書(用紙は役所にある)

 

まとめ

精神障害者手帳の3級に落ちた場合、その原因はなにかというと80%は医師の診断書の内容によるものです。

同じような症状でも医師によって診断書の内容は違ってきます。

どうしても精神障害者手帳が欲しい場合は違う医師に頼んでみるという選択肢も考えてみてください。

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以上「精神障害者手帳の3級に落ちた。判断基準はどうなってるの?」という記事でした。
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